御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
それから二人で手を繋いでお風呂へ向かって身体を洗い流し広いバスタブにくっついて入った。
「壊してしまったかと思った…」
「ちょっとだけいつもより凄かったもんね?」
後ろから私を抱きしめて手を握る奏翔。
「妬いた」
そういう事か。
「心配かけてごめんね」
奏翔は私を抱きしめたまま首を横に振った。
こりゃあんまりヤキモチ妬かせるような事はしない方がいいな。
「大地も結婚してても心配そうだったよな」
フッと奏翔が笑う。
「うん。ちょっとあの二人の会話面白かった」
「俺もそうなりそうって思ったわ」
結婚…
前の彼氏とは結婚する未来なんて描けなかったけど、奏翔とならその未来しかむしろ見えない。
奏翔が側にいない未来なんていらない。
そう思った。