御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「え? どうしたの? 一人?」

「あーいや、まぁ」

俺の周りをチョロチョロするお袋。

「あー。わかった。ふふふふ。ついにね。そういう事ね」

今度はニヤニヤしだす。
やべぇ。
これはやべぇ。

「相手は? もちろん維織よね?」

圧が凄い。
そしてバレている。
何故だ。

「…維織です」

俺はもう誤魔化せずに正直に言う。

「なんで言わないのよ」

「いや…」

「え? まさかまだ付き合ってないとか!?」

「なわけねぇだろ」

あ。
言ってしまった。

「奏翔ー」

ジトっとした目で睨まれる。
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