御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
翌日結城にめちゃくちゃ私用の仕事を頼む俺。

行き先とホテルは調べたから、チケットと予約をお願いする。

「かしこまりました」

「悪いな」

「彼女さんとですか?」

何故それを!?
しかも珍しく笑ってる。

「まぁ、そんなもん」

「ちなみにお相手は? あの幼馴染さんですか?」

え? 

「なんでわかんの?」

「分かりますよそりゃ。だって先輩、彼女より幼馴染さん溺愛してたじゃないですか」

俺は目を大きく開ける。

「そんな風に見えてたか?」

「誰が見てもそうでしたよ」

「そう…だったか?」

もう苦笑いするしかない。
どんだけ分かりやすかったんだ?

「先輩、彼女さんに笑わないじゃないですか」

言われてみれば…
まぁ、楽しくなかったからな。
俺って奴はどうしようもないな。

「そりゃ振られるよな」

「全然続かなったですもんね」

本当それ。
一年続いた奴なんていなかった。

「まぁ。そういう事なんだろうな」

「良かったです。それじゃ手配は任せてください」

「ああ。頼む」

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