御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
ホテルに到着すると真っ赤なサリーを着たホテルのスタッフが出迎えてくれ、ホテルの屋上からは赤いバラの花びらが舞い降りてきていた。
宮殿を改装した豪華絢爛のホテルの中は、まるで王族の一員にでもなったかのように優雅な気分になる。
館内は随所に歴史の面影が残っていて異世界にでも来たようだ。
そして奏翔が用意してくれたスイートルームは、レイクビューが見渡すことのできるそれはそれは豪華な装飾が施され何から何まで高級感が漂っていた。
「ねぇ…凄すぎる。本物のプリンセスになったみたい」
「そりゃ良かった」
「ありがとう、こんな素敵なホテルに連れてきてくれて」
もう涙が出てしまいそう。
「良かった。喜んでもらえて」
そう言ってそっと私の手を握る。
「これも。付けて来たんだな」
私の耳に光るダイヤのピアスを触る。
「うん」
そのまま首の後ろに手が周り引き寄せられキスが落とされた。