御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
守られてるみたい。

奏翔の腕の中は落ち着くし安心する。

キラキラと揺れる湖を見ながらこの時間に浸る。

少しすると奏翔の手がピクっと動いてゆっくりと瞼が開いた。

「寝ちまったな」

寝起きで声がいつもより低い。

「私もさっき起きたばっかりだよ」

そう言ってチュッとキスをした。

「今何時だ? 腹減らないか?」

「わかんないけど、ちょっとだけお腹空いた」

「何かルームサービスで頼もうか」

「うん!」

ニコニコと奏翔を見る。
奏翔はそんな私を見下ろす。

「維織。どいて」

あ、そっか。
私はモゾッと奏翔から離れると立ち上がって備え付けの電話でルームサービスを頼んでくれた。

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