御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
幼い頃に抱いた淡い気持ちを箱にしまって鍵をかけて扉を閉めた。
いつの日かかけたはずの箱の鍵は気づかぬうちに開けられて大事にしまっていた気持ちが溢れ出し、扉は壊れてしまった。
大事にしまっていた箱の中には既にこうなる未来が記されていたのかもしれない。
それに鍵をかけて扉を無理矢理閉めただけだったのだと。
抗えるはずもないのに。
奏翔意外に大切にしたい人なんているはずもないのに、自分の気持ちに蓋をして真実から目をそらしていた。
一歩踏み出す勇気がなかった私に奏翔は踏み込んできて私を幼馴染から連れ出してくれた。
一緒にいて楽しいのも、くっついていたいのも、他の誰でもない奏翔だったからだ。
他の誰かじゃ幸せになれない。