御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
一緒にいてリラックスできて、けして着飾る事もなく素でいる事ができる。

それでいて距離が近づいた今、大きな愛で包み込むように最大限に私を甘やかしてくれて。

こんなに素敵な人が私の幼馴染で夫になる人だなんて。

キュッと抱えていた腕の力を強めた。
すると寝ているはずの奏翔が抱きしめてくれる。

すっぽり温もりに包まれ幸福感で私の胸はいっぱいになる。

「ん…、はよ」

そう言って寝起きの低い声で挨拶をする奏翔は眠たそうにゆっくりとした口調で耳元に囁いた。

「おはよう、奏翔」

私は顔だけ振り向く。

「起きてたのか?」

奏翔は私の頬にキスをする。

「私も起きたばっかりだったよ。幸せを噛み締めてたところだった」

そう言ってクスッと笑った。
するとぎゅーっと抱きしめる奏翔。

「俺も今噛み締めている。まさか結婚式のサプライズが待っていたなんて」

そう言ってフッと笑う。
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