御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「お前ずっと皆んなに言わないし」

やっぱり気にしてたよね。

「それはごめん」

「大丈夫。そんなんもうどうでもいいくらい今幸せだから」

そう言ってまたキスが頬に落とされた。

「奏翔…」

「維織、愛してる」

「私も」

「早く俺の妻になってくれ」

そしてこの日のうちに既に皆んなのサインが揃った婚姻届に奏翔もサインをして役所にさっそく提出して私たちは晴れて夫婦になった。

「冨樫 維織だって」

車の中で嬉しくてぴょんぴょん跳ねてしまう。

「ああ。正真正銘の俺の妻だ。幸せにする」

そう言って奏翔は私の首の後ろに手を回して引き寄せると唇にキスを落とした。

唇がそっと離され鼻と鼻をくっつけて微笑み合う。

私たちは幼馴染でもなく、恋人でもなく、これからは生涯を共にする夫婦として新たな人生のスタートを切った。

奏翔なくして私の人生は語れないのだから。

ずっとずっとこの先も私はあなたと共に歩んでいく。
私たちはずっと一緒だ。

これまでも、これからも。
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