御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「お婆ちゃんになっても愛してくれる?」
「当たり前だろ。俺とお前は離れられない運命なんだから」
まるで磁石のようにお互い引き寄せられるかのようにキスを交わす。
この時私は未来が見えた気がした。
この先もずっと奏翔と笑って過ごす未来が。
隣で私を優しく見下ろす奏翔が。
これまでそうしてきたように。
この先もずっと。
「生まれ変わっても私は奏翔のお嫁さんがいい」
「ああ。俺から離れられると思うなよ。生まれ変わってもお前を探し出して愛し抜いてやる」
射抜くように見つめるその瞳には燃え盛る炎が揺らめき決してそらすことができない。
私はあまりにも真剣にそんな事を恥ずかしげもなく宣言する奏翔につい頬が赤く染まってしまう。
「可愛いな、本当に」
そう言ってフッと笑う奏翔。
「か、からかったの!?」
「嘘だと思うか?」
ハンドルに片手を乗せて私をジッと見下ろす奏翔の瞳はどこにも嘘などなかった。