御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「なら証明して」
嘘だなんて思ってないのに私はそんな事を言う。
「ああ。今のうちに俺に愛される覚悟でもしておけ」
そう言って妖艶に微笑むと奏翔は車を発車させた。
もうとっくに覚悟なんてできてる。
「どこに向かってるの?」
てっきり奏翔のマンションに行くのかと思いきや違うようだ。
「まずは腹ごしらえだ」
そう言ってニヤっと笑う奏翔はまるで獰猛な肉食動物のような目をしていた。
お腹いっぱいになった私を食べる気らしい。
「しばらく食えないだろうからな」
そう言って白くて綺麗な歯を私に見せた。
何をしても、何をされても結局はいう事を聞いてしまいたくなる。
そういう定めなんだ。
私は奏翔のもの。
奏翔は私のもの。
私の幸せは奏翔の幸せで、奏翔の幸せは私の幸せ。
何があっても離れられない運命なのだから。
ずっとずっとこの先も永遠に。
ーENDー