御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
奏翔はキャップを逆さまにかぶって奥の天井付近にあるメニューを見ている。
「マンゴーねぇな」
私はかき氷はマンゴーがあればいつもそれを選ぶ。
私の好みを熟知している奏翔。
「んー、んじゃ…」
「イチゴにミルクな?」
「正解!」
「奏翔はメロン?」
「ん」
そして順番になり私は注文をする。
「焼きそば2つと、かき氷のメロンとイチゴにミルクトッピングで。あ、アメリカンドッグもください」
そう言うと、奏翔はそっと私に財布をまんま預ける。
私はコクっと頷いて奏翔の財布から払う。
これは昔から絶対なのだ。
だから今はお礼を言って素直に出してもらう。
商品を受け取って席に着く。
「ありがとう。ごちそうさま!」
「ん」
奏翔は短く返事をするとかき氷を口にした。