御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「見てく!」

「どの辺まで行く?」

「てきとー」

「了解」

奏翔はそう言って少し走るとまた山を登り始めた。

「こっちから見える?」

「たぶんな」

そして山を登り切ると、どうやら穴場だったらしくバッチリ花火が見れるのに人は少ししかいなかった。

「最高じゃん、ここ」

「だな」

ちゃんとベンチまで置いてあるし、夜景まで見える。

二人並んでベンチに座って、少し遠いけど花火がバッチリ見える。

「綺麗!」

「寒くないか?」

「全然大丈夫」

「あんなにハッスルするなら車の方が良かったよな。帰り大丈夫そ?」

「大丈夫」

「そうか。元気出たか?」

「え?」

もしかして、彼氏と別れた事気にしてくれてた?
それで元気付けようと連れ出してくれたの?

「お前、なんか元気ないって絃が心配してた」

絃かい。


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