御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい


「おう」

無視するわけにもいかずとりあえず返事をする。

すると女は維織を見て何か察したのか笑顔でペコっと維織に会釈して、「それじゃ」と言ってさっさと一緒に来ていた男と行ってしまった。

「ねぇ。今の」

ジトっとした目で見られる。

「猿」

そう言い捨てられた。
そりゃそうだ。バレるよな。

「さーせん」

とりあえず謝った。
もうさ、こればっかりはしょうがねぇのよ。

「行くよ!」

「ん」

その後も維織は変わらず俺と腕を組んで歩く。
大人になって妙な恥ずかしさはもうない。

そして夕方になるまでたっぷりモールを巡り、俺はslowがあるため維織を送って一度家に帰った。

なんだかんだでこの二連休は維織と過ごした。

それから維織はよっぽど彼氏と別れて暇なのか、何故かよくうちに来るようになったのだった。
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