御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
そして、テーブルの上においたピアスを手に取り維織のジュエリーBOXを開けた。

え…
これって…

その缶には見覚えがあった。
俺が中3の時、絃と遊ぶつもりで家に行った時に維織の机に置いてあったキャンディの缶。

まさか…
俺はそっとフタを開ける。

そこには俺が昔、幼稚園年長だった維織がお祭りで迷子になった時に買ってやったおもちゃの指輪が大事に入っていた。

なんで…こんなの…

俺たちはあの頃両思いだった。

今でも!?

いや、まさかな。

中3の時、俺は維織がこの指輪をまだ持ってるなんて思ってなくて、しかもこんなおもちゃの指輪を。

急に小っ恥ずかしくなって、まだ持ってたのかよなんて冷たく言ってしまった。嬉しかったのに。
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