御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
俺は一度離れキッチンで雑炊やリンゴのすりおろしなど食べられそうなものを準備する。

しばらくして維織はまた起きた。

うるさかったか?

「奏翔?」

維織は案の定今日初めて見たかのような驚いた顔をしていて、やっぱりさっきのは何かの間違いなんだとすぐに理解した。

さんざん俺を動揺させやがったコイツに思わず笑ってしまう。

俺は何事もなかったように話しかければ、さっきの記憶は早速ないようだった。

先程と違って声も少しハキハキしてる。

そして食欲がないとダダをこねる維織をそっと起こしてとりあえずリンゴを食べさせると、大人しく諦めて頑張って口を動かす維織。

その姿が妙に可愛いくてキスしてしまいたくなる。

いかん。
俺と維織はただの幼馴染だ。
そういう対象として見てはいけない。

薬を飲ませ時計を見ればそろそろslowの時間だった。

あとは寝かせておけば大丈夫だよな?
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