御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
そして、立ち上がり行こうとすれば手を握られた。

「帰っちゃうの…?」

なんでそんな寂しそうな声出すんだよ。
俺の事なんてどうも思ってないだろ?

さっきのはどうせ幼馴染としてって意味だろう。

思わず眉間にシワが寄る。


もう今日は来るつもりはなかったのに。

「維織。俺いまからslow行かなきゃなんだよ。終わったらまた来るから。それまで寝てろ。な?」

なんて俺の口はそんな事を言ってしまう。

こんな維織を俺は何故かいつも放っておけない。

slowも終わり一度家に帰ってシャワーを浴びて部屋着に着替えて維織のマンションへと車を走らせる。

そっと部屋に入れば、俺が出て行った状態のまま何も変わらず息を僅かに切らしながら眠っていた。

体温計でまた測るもさっきと変わらない。

辛いな。

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