御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
ええ!?

待って待って!

私、奏翔の事好きなの!?

いやそりゃ好きだけど、幼馴染としてよね?

そうだ。
それだ。
焦ったわー。

もう家族愛よこれは。
そうだそれだ。

たぶん奏翔の事だから、もし私が好きだなんて口走ったとしても全く気にもしないはずだ。

なんなら言ってないかもしれないし。

そうだよ。

あれは熱でちょっとだけ、ちょーっとだけ閉じてた扉がパカパカ動いただけだ。

てゆうか!

「あっつい!」

もう限界だ。

「ん…っるっさ」

奏翔が眉間にシワを寄せて片目だけ開ける。

私はぐいーっと奏翔を押す。

がびくともしない。

へ…?

何故離さない?

「熱は」

そう言って奏翔は私のオデコに手を乗せる。

「まだあるじゃねぇかよ。大人しくしてろ」

奏翔寝ぼけてるねこれ。
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