御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
ふ、普通過ぎて逆に怖い。
顔色一つ変えなかったぞ。

仮にも年頃の男女が一つ屋根の下で同じベッドで過ごして、背中とはいえ裸を見せたのにあんな感じ?

よっぽど私の事なんてなんとも思ってない証拠だ。

あははは!

私だけ意識してて馬鹿みたいだ。

やめやめ!

私達は男女の垣根を超えた幼馴染なんだという事が証明された。

よし。
何も遠慮しなくていいね。
これからも。

私は私で好きなようにやろう。

そう思った。

熱で頭もおかしいし、甘えたいだけ甘えてしまおう。
お腹もぐーぐーいってる。

「奏翔ー!」

私は部屋から大声で名前を呼ぶ。

「どした!」

すぐに奏翔はドアを開けた。

「お腹空いたー」

と言って笑って見せれば、奏翔は一瞬驚いた顔を見せるもすぐにいつもの顔に戻ってフッと笑った。

「今持ってくる」

ふふふ。
優しいねぇ。

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