御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「あー」

私は口を開ける。
奏翔は雑炊をすくって冷ますとそっと口に入れてくれた。

「んー! 美味しい」

「はは。良かった」

その後も食べ終わるまで食べさせてもらう。

ニコニコして奏翔を見る。

「なぁ。お前元気じゃね?」

そう言って首に手の甲を当てられる。
私のオデコには新しく貼り直した冷却シートが貼ってあるから。

ヒヤッと冷たい奏翔の手が心地いい。

「いや、まだ熱あるな」

そう言って急にグイっとティシャツのえりを下げられ体温計を脇の下に挟められる。

一瞬ドキッとした。

た、体温計か。

測れば37.8度。
やっぱりまだ少し熱があった。

薬も結局突っ込まれて水を飲まされた。

「よし。寝ろ」

大人しくパフっと横になるとそっと布団をかけてくれる。

「奏翔、一緒に寝てよ」

私はダメ元で言ってみる。
だってあったかくて気持ちいいから。
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