御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
私たちは別にまめに連絡を取らない。
勝手に突撃する。
そんな感じだ。

その後お互いシャワーを浴びて、キッチンに一緒に並んでサンドイッチを作って食べる。

今日のは卵サンドのやつと、ツナマヨと、レタスとハムのやつ。

ベラベラ話しながら食べていると、向かいに座る奏翔から手が伸びてきて口の横を指で拭かれ、奏翔はそのままその指をペロっと舐めた。

一瞬ドキっとする。
幼い頃は良く見た光景だったけど、最近はなかったから。
そんな私を悟られないようにそのまま話を続けた。

「んでさ、それがめっちゃ綺麗だったの! 今度行こうよ」

奏翔はクスクス笑ってる。

「遠いから車だな」

「やったー!」

内心まだバクバクしてる。
私が熱を出してからの奏翔はなんだか前よりも優しいというか、甘いというか…。

私も勝手に甘えてるところはあるんだけど。

今朝のハグだって。
私からはしてたけど、奏翔からは初めてだった。

でもな。
別に深い意味はないだろう。
私もしてるんだし。
< 96 / 283 >

この作品をシェア

pagetop