御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
なんてったって幼馴染ですから。

男女の垣根超えてますから。
この男は私をそういう対象として見てない。

今更ガバガバになりつつある心の扉を開けて、昔の話を引っ張り出した所で恥ずかしくなるのは私だけだ。

そうなのよねー。
私は奏翔に幼馴染以上の感情がまた…

いや、気のせいかもしれない。
うん。きっと気のせいだ。

でも奏翔は別に私がひっつこうが勝手にこうして家に入ろうが何も気にしてない。

それが答えなのよ。
これ以上は求めちゃダメだ。

今だって十分過ぎるほど甘やかしてくれてるもんね。

そんな事を思いながら残りのサンドイッチを口に押し込んだ。

「おい、詰め込みすぎ。むせるぞ」

案の定むせる私。

「ほれみろ。はい、これ飲んで」

牛乳を飲まされ、ゴクっと言われるがまま飲む。

「危なかった…」

「誰も横取りしねぇんだから、ゆっくり食べろよ」

「はーい」

私は不貞腐れながら返事をする。

「クククク。可愛いな」

え!?
私は驚いたが、間に受けたらダメだと思い普通にする。

「当たり前じゃん」

そう言って。
うまく誤魔化せたかな。
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