夏の夜空に消えてく花火
「あたしが~、責任を持って、コイツを送り届けるから!!」
「ハルキ、アキちゃんの事、襲わないでよね~」
「安心して!襲ってきたら、脛蹴りしてやるから、こんな奴!」
「いってぇ、まだ何もしてねーだろ!」
もの凄く余計なお世話だが、こんな冗談さえも言い合える。
なんだかんだいったって、2人は仲が良いのを知っている。
「じゃナツキ。また後で」
「うん、じゃーねぇ」
2人が、パチンと音をたてて手を合わせた。
アキと連絡が取れなくなって――。
ナツキが凄く落ち込んでいた事を知っているから、また2人並ぶ姿を見れて本当に良かった。