夏の夜空に消えてく花火
それぞれの道
それから3ヶ月後。
アキはオーストラリアへと戻る事となる。
ナツキとは飲みに行っていたみたいだが、俺とは時間が合わなかった。
いや、きっとお互いが合わせなかったのだろう。
「見送りなんていーのに」
アキのおばさんは本当は見送りに来たかったけど、どうしても仕事が抜けられなかったそうだ。
「送ってやったのに、何言ってんだよ!」
「あはは、助かった。ありがと」
「アキちゃぁん!!今度いつ戻ってくるの?」
「えー、まだ決めてないけど」
「今度は絶対、連絡ちょーだいよ!」
「分かった、分かった」
アキが涙目になるナツキの頭に手をポンと乗せた。