夏の夜空に消えてく花火
「あれ、あの飛行機かな?」
「いや、流石にまだだろ」
空港から駐車場に向かう時、空に飛行機が飛んでいくのが見える。
「そっか」
「ナツキ、さっきのアキが言ってたのさ」
「えっ」
「"嫁"っての」
「あー。もー、アキちゃんったら気が早いって、ねー!!」
「……だな」
「……」
「でも、まぁ、一緒に住む……とか考えてみる?」
「え!?」
「俺の未来にはさ、ナツキがいるから」
「……」
「いやならいーけど」
「や、やじゃないけど…」
「……ほら」
腕を伸ばせば、戸惑いながらもナツキは俺の手をとった。