訳あり王子の守護聖女
「ありがとうございます陛下。叶うならば私に戸籍を与えてくださいませんか。私はこのままアンベリスに残り、ルカ様に恩返しがしたいのです。国民の一人として迎えてくださるならば、私は誠心誠意、アンベリスのために尽くすことをお約束します」
「私からもお願い致します。ステラは致命傷を負った私を蘇生させるほどの稀有な神力の持ち主です。聡明な陛下なら、ステラがどれほど得難く貴重な人材かはご理解いただけますでしょう」
私の隣でルカ様も頭を下げた。
「陛下。私もルカの意見に賛成です。エメルナ皇国に戻ればステラは殺されるでしょう。何しろ三日前、ステラを崖から突き落としたのはエメルナ皇国の元・序列第二位の巫女ローザ・ブレアなのですから」
考え込んでいる様子のバーベイン様に、ノクス様がそう言った。
『元』巫女と言ったのは、今頃ローザは巫女を辞めて皇宮にいるはずだからだ。
「ブレアだと? エメルナ皇国の中枢を担う大貴族ではないか。詳しく話してみよ」
驚き声を上げてから、宰相は真剣な面持ちで私を見た。
「私からもお願い致します。ステラは致命傷を負った私を蘇生させるほどの稀有な神力の持ち主です。聡明な陛下なら、ステラがどれほど得難く貴重な人材かはご理解いただけますでしょう」
私の隣でルカ様も頭を下げた。
「陛下。私もルカの意見に賛成です。エメルナ皇国に戻ればステラは殺されるでしょう。何しろ三日前、ステラを崖から突き落としたのはエメルナ皇国の元・序列第二位の巫女ローザ・ブレアなのですから」
考え込んでいる様子のバーベイン様に、ノクス様がそう言った。
『元』巫女と言ったのは、今頃ローザは巫女を辞めて皇宮にいるはずだからだ。
「ブレアだと? エメルナ皇国の中枢を担う大貴族ではないか。詳しく話してみよ」
驚き声を上げてから、宰相は真剣な面持ちで私を見た。