訳あり王子の守護聖女
慈愛の女神クラウディアが降り立ち、人々に加護と祝福を授けた聖地エメルナは世界中で最も巫女が生まれる確率が高く、巫女姫が張った不可視の結界によって守られているため魔物の被害は他国と比べて圧倒的に少ない。
たまに大地から穢れた瘴気が噴き出すことがあっても、国にいる巫女たちで充分対応可能だ。
しかし、他の国ではそう簡単に聖女は生まれず、常に魔物や瘴気に脅かされている。
現在アンベリスで聖女と認定されている女性は十人ほど。
彼女たちはそれぞれ東西南北と国のほぼ中央にある五つの神殿に属し、日々担当区域の浄化や負傷者の救助に勤しんでいるそうだ。
「王族と守護契約を交わした聖女のことだ。アンベリスの王族には聖女を自分の専属護衛にする権限がある。守護契約と言っても大げさな儀式を行うわけではない。契約の証として、王家の紋章が描かれた指輪を左手の薬指に嵌めてもらうだけだ」
ギムレット様は情熱的な眼差しを私に注いだ。
たまに大地から穢れた瘴気が噴き出すことがあっても、国にいる巫女たちで充分対応可能だ。
しかし、他の国ではそう簡単に聖女は生まれず、常に魔物や瘴気に脅かされている。
現在アンベリスで聖女と認定されている女性は十人ほど。
彼女たちはそれぞれ東西南北と国のほぼ中央にある五つの神殿に属し、日々担当区域の浄化や負傷者の救助に勤しんでいるそうだ。
「王族と守護契約を交わした聖女のことだ。アンベリスの王族には聖女を自分の専属護衛にする権限がある。守護契約と言っても大げさな儀式を行うわけではない。契約の証として、王家の紋章が描かれた指輪を左手の薬指に嵌めてもらうだけだ」
ギムレット様は情熱的な眼差しを私に注いだ。