訳あり王子の守護聖女
「……俺は将来を約束された殿下とは違う。宮廷での立場も弱いから、お前に何もしてやれないぞ。俺と一緒にいると、またカエルや雑草を食べる羽目になるかもしれない。想像以上に辛い目に遭うかもしれない。それでもいいのか?」
「いいです。私は、ルカ様がいいのです」
微笑んでから、急に不安になって私はルカ様の手を包んでいた手を離した。
「ルカ様は私が守護聖女では嫌ですか? ご迷惑ですか?」
神力の大きさから守護聖女としては申し分ないとしても、人間的に嫌いだと言われたらどうしようもない。
「迷惑なわけがあるか」
ルカ様は両手を伸ばして私を抱きしめた。
「――!!?」
予想外の行動に顔がカッと熱くなる。
「むしろ俺のほうから頼みたいくらいだった。殿下がお前を欲しがるからあの場では遠慮するしかなかったが、俺はずっとお前のことが欲しかったんだ」
「そ、その言い方は何か大変な誤解を招くような気がするんですが……」
守護聖女として、とちゃんと言って欲しい。
「覚悟しろ。俺の守護聖女になるなら、俺は戦場であろうとどこであろうとお前を連れて行く。泣き言を言っても逃がさないからな」
私を抱く手に力がこもり、さらに強く抱きしめられた。
「いいです。私は、ルカ様がいいのです」
微笑んでから、急に不安になって私はルカ様の手を包んでいた手を離した。
「ルカ様は私が守護聖女では嫌ですか? ご迷惑ですか?」
神力の大きさから守護聖女としては申し分ないとしても、人間的に嫌いだと言われたらどうしようもない。
「迷惑なわけがあるか」
ルカ様は両手を伸ばして私を抱きしめた。
「――!!?」
予想外の行動に顔がカッと熱くなる。
「むしろ俺のほうから頼みたいくらいだった。殿下がお前を欲しがるからあの場では遠慮するしかなかったが、俺はずっとお前のことが欲しかったんだ」
「そ、その言い方は何か大変な誤解を招くような気がするんですが……」
守護聖女として、とちゃんと言って欲しい。
「覚悟しろ。俺の守護聖女になるなら、俺は戦場であろうとどこであろうとお前を連れて行く。泣き言を言っても逃がさないからな」
私を抱く手に力がこもり、さらに強く抱きしめられた。