訳あり王子の守護聖女
広場の入り口で足を止め、ルカ様は真剣な表情で尋ねた。
「『真実の瞳』を持つのは一部の特別な妖精だけよ。でもルカは幸運ね。妖精女王の18番目の子どもであり『真実の瞳』を持つこのあたしに出会えたんだから」
プリムは胸に手を当てて自慢げに上体を反らし、すぐに手を下ろして首を傾げた。
「事実かどうか確認するってことは、あたしの目で見て欲しいものでもあるの?」
「……ああ」
覚悟を決めるような数秒を置いてから、ルカ様は尋ねた。
「俺を見て欲しい。俺には何か……呪いがかかっているのか?」
まるで世界までも息を潜めたかのように、この瞬間だけ風が止んだ。
どうか否定して欲しい――
私はルカ様の隣で唾を飲み込み、祈りながらプリムの言葉を待った。
「いいえ? ルカには何の呪いもかかってないわ」
プリムはあっけらかんとした口調でそう答えた。
「そ――」
「やったー!!」
私はルカ様の台詞を打ち消すほどの大歓声を上げ、プリムの発言内容よりも私の声量に驚いているらしい彼の手を握った。
「『真実の瞳』を持つのは一部の特別な妖精だけよ。でもルカは幸運ね。妖精女王の18番目の子どもであり『真実の瞳』を持つこのあたしに出会えたんだから」
プリムは胸に手を当てて自慢げに上体を反らし、すぐに手を下ろして首を傾げた。
「事実かどうか確認するってことは、あたしの目で見て欲しいものでもあるの?」
「……ああ」
覚悟を決めるような数秒を置いてから、ルカ様は尋ねた。
「俺を見て欲しい。俺には何か……呪いがかかっているのか?」
まるで世界までも息を潜めたかのように、この瞬間だけ風が止んだ。
どうか否定して欲しい――
私はルカ様の隣で唾を飲み込み、祈りながらプリムの言葉を待った。
「いいえ? ルカには何の呪いもかかってないわ」
プリムはあっけらかんとした口調でそう答えた。
「そ――」
「やったー!!」
私はルカ様の台詞を打ち消すほどの大歓声を上げ、プリムの発言内容よりも私の声量に驚いているらしい彼の手を握った。