彼に溺愛され今日も甘い夜をすごします
ごしごしと髪も体も念入りに自分を洗ってから湯船に浸かると、ふうっと息がこぼれる。

秋くんとは私の幼馴染のヒデくんの紹介で知り合ってお付き合いをはじめた仲だ。

ヒデくんは私の三つ歳上のお兄ちゃんみたいな存在で、秋くんとは学生時代にアルバイト先で知り合ったと言う。

真面目で長年空手をつづけているいかにも武道家みたいなヒデくんと比べて秋くんは、甘い顔立ちで女の子の扱いに長けている。


「軽いけど悪い奴じゃないから」


そう言って私に恋愛話を振ってきたヒデくんなんて初めてで、それだけではじめは信頼しているヒデくんが紹介してくれた男性として秋くんに惹かれていた。

秋くんもはじめはヒデくんの紹介だからと私に興味を持ってくれたらしい。

付き合ってみると、ヒデくんの見立てが良かったのかあれよあれよと気がつけば半年。

すっかり仲が深まって、私たちの中でヒデくんの存在はキューピッドみたいになっている。
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