彼に溺愛され今日も甘い夜をすごします
ちゅっと離れた唇は、私の頬にもキスをして微笑みに変わった。

「髪、乾かさないとね」

秋くんはそう言って私に背を向かせると、肩にかけてあったバスタオルで優しく濡れた髪を拭く。

ソファーのそばのローテーブルの上にすでにセットされていたドライヤーで髪を乾かすのも、プロなのではないかと思うほど手慣れていて、彼の家でのお風呂上がりには私はまるで子供みたいにこうして髪を乾かしてもらうのが好きだ。


「はい、おしまい」


そう言って、仕上げとばかりにうなじにキスを落とされるのもいつもだけど何度でも照れてしまってドキドキする。

そのキスからそのまま抱かれたことがあるからだろうか。

二度目があるのでは?といつも私の中には警戒と期待がごちゃまぜになるのだ。

そんな私を知ってか知らずか、秋くんは背後から私を抱きしめてうなじと首すじに口づけながら「桃ちゃん、かわいい」と熱を帯びた声で甘くささやく。

「秋くん……?」
「俺も桃ちゃんと結婚して、毎日こうしてたい」
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