シリアル・ホラー
ゆうじがはっと顔を上げた。
「まこと、なんだよ」
「なんだよじゃないよ。ぼーっとして、大丈夫か?」
ゆうじは穏やかに微笑んだ。さっきまでの異様な様子は少しも感じられない。
「大丈夫だよ。さっさと居残り終わらせて帰るぞ!」
「よかったら僕、残って待っててやろうか?」
そういうとゆうじは首を横に振った。
「大丈夫だって。さっさと終わらせてやるからよ」
「ならいいけど…… じゃあ、がんばれよ」
「ああ」
手を振るゆうじに頷き、教室の扉を閉めた。同時に、東山が教室に入っていった。
「まーくん、夕飯できたわよ」
「ああ」
自宅で明日の課題を終わらせてジンテンドーSwitchをやっていると、母親に呼ばれた。生返事をして階下へ降りていくと、カレーの匂いが強くなった。さっきから美味しそうな匂いがして、空腹が我慢できなくなってきていたのだ。リビングのテーブルについて手を合わせる。
「いただきます」
カレーを一口食べた時、テレビのニュースが目に入った。
「磨上中学校で事故があり、教師一名が救急搬送されましたが死亡が確認されました。亡くなったのは同中学校の教師で東山尚隆教諭で、本日午後七時三十分頃、校内を見回っていた教頭が普通教室内で倒れている同教諭を発見したということです」
ポロリ―― カレーを載せたままのスプーンがテーブルに落ちた。
「まこと、なんだよ」
「なんだよじゃないよ。ぼーっとして、大丈夫か?」
ゆうじは穏やかに微笑んだ。さっきまでの異様な様子は少しも感じられない。
「大丈夫だよ。さっさと居残り終わらせて帰るぞ!」
「よかったら僕、残って待っててやろうか?」
そういうとゆうじは首を横に振った。
「大丈夫だって。さっさと終わらせてやるからよ」
「ならいいけど…… じゃあ、がんばれよ」
「ああ」
手を振るゆうじに頷き、教室の扉を閉めた。同時に、東山が教室に入っていった。
「まーくん、夕飯できたわよ」
「ああ」
自宅で明日の課題を終わらせてジンテンドーSwitchをやっていると、母親に呼ばれた。生返事をして階下へ降りていくと、カレーの匂いが強くなった。さっきから美味しそうな匂いがして、空腹が我慢できなくなってきていたのだ。リビングのテーブルについて手を合わせる。
「いただきます」
カレーを一口食べた時、テレビのニュースが目に入った。
「磨上中学校で事故があり、教師一名が救急搬送されましたが死亡が確認されました。亡くなったのは同中学校の教師で東山尚隆教諭で、本日午後七時三十分頃、校内を見回っていた教頭が普通教室内で倒れている同教諭を発見したということです」
ポロリ―― カレーを載せたままのスプーンがテーブルに落ちた。