推しにおされて、すすむ恋
いきなりの質問に、心臓がバックンバックン!
私は「ノアと会った」と思っているけど、あくまで私の推理だし……ここは黙っていた方がいいよね?
「あ、会ってないよ。ノアは顔だしNGだから、きっと誰も会ったことないと思う」
「……ふぅん」
切れ長のアーモンドアイが、再び私を見る。
さっきよりも、真剣な顔つきだ。
こ、今度は何を言われるんだろう……っ。
ゴクン、とツバを飲みこむ。
「ここからは正直に答えてほしいんだけど、
小鈴さんって、お姉さんいる?」
「……んん?」
綾瀬くんが真剣に聞いてきたのは、私の姉妹の有無。私には一つ上のお姉ちゃんがいるから、コクリと頷く。
っていうか、さっき「ここからは正直に答えてほしい」って言った?さっきウソついた事がバレてる⁉
「わ、私のお姉ちゃんが、どうかしたの?」
うそついた事に触れられないように、お姉ちゃんの話題を振る。すると綾瀬くんは「何も知らないんだ」と、驚いた顔で私を見た。
「たぶんだけど俺、小鈴さんのお姉さん知ってるよ」