推しにおされて、すすむ恋
ヤタカの発言は、いったん置いといて。
きっとステラは卒業の道を選んだ。
それを、これから皆に発表する。
でも承認が得られるか分からないし。
ステラ、今ごろ緊張してるだろうな。
「無事、皆に伝えることが出来るといいけど。がんばれ、ステラ」
いざとなったらサポートしよう――そう心に決め、公園に到着する。すると一人で待っていたステラが、俺に気付いて手を挙げた。
「来てくれてありがとう、ノア」
「ううん。それより、決まったんだね」
「……うん」
少しの間があった後。
噛み締めながら、ステラは言葉をつむぐ。
「自分の夢を追いかけたい。中学卒業後、専門学校に行くために勉強しようと思う」
「Neo‐Flashしながら、は無理そう?」
「知ってるでしょ?私が不器用だって」
遠慮気味に笑うステラ。その笑顔の中に、揺らがない意志を垣間見る。彼女の目に写っているのは今じゃなく、ずっと遠くの未来だ。
「本当は止めたいけど、意思は固そうだね。
皆の反応は分からないけど、俺は〝おめでとう〟って言いたいな。ずっとステラが悩んでいたのを、知っているから」
「ノア……」