推しにおされて、すすむ恋
「もう……見ないでってば」
「そんな恥ずかしがることないでしょ~?」
「恥ずかしいよ。だってステラとゆの、やっぱり似てるからさ。今も、ゆのに見られてるみたいだ……」
「っ、あはは!」
口をあんぐり開けた後。ステラは「かわいい~」と、俺の頭をグシャグシャ撫でる。
「すっかり、ゆのLoveじゃん~♡羨ましいねぇ、このこのー!」
「やめてってば……っ」
自分でも分からない。
ステラを前にしているのに、気づいたら、ゆのとの共通点を探してた。
どうやら俺の頭、ゆのでいっぱいみたいだ。
「いつから、ゆのを好きなの?」
「むしろ、いつ気づいた?」
「ライブ配信中、ゆのにだけ甘い声だしてたから。今日だって、ゆのを見る目が、明らかに優しいんだもん」
返って来たのは、耳を塞ぎたくなる答えばかり。
「そんなに違った……?」
「そりゃあ、もう。面白いくらいに」
青天の霹靂。
予想だにしないワードの数々に、頭を抱える。
同時に、新たな問題も浮上した。