推しにおされて、すすむ恋

――って!
私はお姉ちゃんみたいに賢くないから、絶対にボロがでるよ!

ムリだよ、って両手を振っても、お姉ちゃんは「Goサイン」を出してくる。

うぅ……秒でバレても、知らないからね!


「こ、こ、こここ、こんばんは!
………………あ、あれ?」


数秒待つも、シーンとしていて……。
もしかして音声が途切れてる?

安心するやら、気が抜けるやら。
ふぅ、と安堵の息を吐いていたら――


≪……っぷ≫
≪ぷぷ≫

「ん?」


聞こえてくるのは、押し殺した笑い声。
待って、さっきの声って……

ヤタカとリムチー⁉


≪あっはっは!聞いたかよ、リムチ―!〝こんばんは〟だってよ!≫
≪聞いたよ、聞いた!え、ステラであってる?違う人を招待しちゃった?≫

「え、あ、ぅ……!」


これが、生・Neo‐Flash!!
声を聞くだけでも心臓が激しく動いて、会話なんて出来たもんじゃない。

パクパクと、金魚のように口を動かす私の背中に、パシンと!お姉ちゃんが喝を入れる。


【〝なんちゃってー〟って言って!】

「んな⁉、ん、ちゃってー……!」


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