推しにおされて、すすむ恋
ここに来て、ノアと綾瀬くんの接点に気付く。
「黒髪に、切れ長の瞳が印象的な爽やか系の顔。
ずっと聞いていたい、心地いい声……。
じゃあ私、ずっとノアと一緒だったの!?」
後ろを向くと、綾瀬くんも、同じように私の方を振り返っていた。
意地悪な笑みを浮かべながら、フリフリ手を振る。
「もし数学が苦手なら、動画じゃなくて直接教えてあげるからね?
これからよろしく、仮ステラ」
ウィンクをした後、真っすぐ帰る綾瀬くん。
その長身から、いつまでも目が離せなくて……。
だって、まさか。まさかだよ⁉
後ろの席に、推しがいたなんて!
「ということは……。
お泊り合宿に、綾瀬くんも来るってこと⁉」
最近仲良くなったクラスメイト。
兼、私の最推し。
今度のお泊り会。
このダブルフェイスに、耐えられる気がしません……!
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