推しにおされて、すすむ恋
おし と ふたりだけのひみつ

私の推し・ノア=クラスメイトの綾瀬くん
そう判明してから、というもの。

学校では緊張からギクシャクしてしまって、推しこと綾瀬くんと話せないまま、ゴールデンウイークに突入。

ついに合宿の日を迎えちゃった!


「全然、寝られなかった……」


大きな荷物と共に電車に乗り込み、空いた席へ座る。

目的地は、ここから一時間だっけ?
ちょっとの間、寝られるかな。


「はぁ、昨日の撮影も散々だったし……私、本当に大丈夫なのかな」


あれから何度かNeo‐Flashの撮影があって、回数をこなすごとに、ステラ役が板についてきた。

綾瀬くんとは学校で話せないけど……。撮影では顔が見えない分、少しリラックスして話すことができた。

といっても、まだまだ粗が目立つ「仮ステラ」。
昨日もヤタカから「ステラって最近しゃべらないよな」って言われちゃって。

ボロが出ないように発言を控えていたのに、それが裏目に出ちゃった……!

すると固まる私に助け船を出してくれたのは、綾瀬くん――ノアだった。

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