推しにおされて、すすむ恋


「み、見られなくて良かったぁ……っ。
落ちないように、しっかり括らないと!」


髪の毛を括り直した後。

荷物を素早く整理して、部屋を出る。
そしてご飯を作るべく、一階へ急いだ。


だけど一番乗りだったのは私ではなく、リムチ―。

冷蔵庫から取り出した野菜を見て、腕を組んでいる。どうやらメニューを考えてくれているみたい。

へぇ、リムチ―って――


「料理できるの?」
「……は?」


あ、やばい。
リムチ―の姿が意外で、心の声が漏れちゃってた!

怪訝な顔をしたリムチ―を前に、ゴクリと生唾を飲む。


「どっちだと思う?」
「え?」

「俺が料理できるか出来ないか、もうステラは知ってるハズだよ」
「(まさか……疑われてる⁉)」

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