推しにおされて、すすむ恋
「っていうか、実際どうなんだよ。
ノアは、ステラから色々相談を受けてるだろ。親身に話を聞いてる内に、自然に惹かれ合って……とか、ないわけ?」
「面白い子だな、とは思うけど」
するとヤタカが動きを止める。
吊り上がった瞳を、これでもかと俺に向けた。
「前は〝別に〟って言ってたノアが、〝面白い〟ねぇ。何の心境の変化だよ。最近か?」
「え……あー。確かに最近かも」
「ほらキャラ変に挑戦してるって言ってたじゃん。前キャラとの違いが面白くて」と、言葉を付け足す。
するとヤタカは、納得したようにウンウン頷いた。
「確かに。最近のステラって面白いよな。前は高嶺の花で近づけなかったけどよ」
「――近づくつもり?」
何気なく、出た言葉だった。
それは思った以上に語気が強かったらしく、ヤタカが目を見開いて俺を見る。