推しにおされて、すすむ恋


「さっきの、どーゆー意味だよ?」
「違う、深い意味はないよ。聞いてみただけ」


……なんで、あんな事を聞いちゃったんだか。

自分でもビックリした。
だってヤタカがステラに近づいたって、別に何も思わないし……。


「やっぱお前、ステラに対して、」
「だから、思ってないって」


これ以上は面倒なことになりそうだったので、率先して階段を降りる。

すると、一階から話し声が聞こえる。
ゆのとリムチ―、もう下へ移動していたんだ。


リムチ―は動画では可愛いキャラだけど、学校ですれ違った時、かなりドライだった。これが本当のリムチ―なのかって、初めて知った。

ネット上で集まる時は、リムチ―のキャラだったから……本当の彼を知らないゆのは、すごくビックリするかも。怯えてなきゃいいけど。


「いいわけ?」
「え?」


一階に着地したと同時に、背中にヤタカの声がぶつかる。


「ステラに対して何も思ってないならいいけど、もし思っていたら……あの状況、見過ごせないんじゃねーの?」

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