推しにおされて、すすむ恋


「いこうね、10万人。俺たち4人で、絶対に」
「おう!」
「はいはい」


わ、私も返事していいのかな?
でも今は、仮ステラだし……。


「(ちょっと、寂しいなぁ)」


疎外感を覚えるのは当たり前。
本来なら、ここにいるべきはお姉ちゃんで、私じゃないもん。

ちょっと寂しい気持ちになって、下を向く。すると「ステラ」と、三人の声が重なった。


「なに静かになってんだよ」
「空気読まなさすぎー」


「でも」とうろたえる私に、ノアが柔らかい笑みを向ける。


「俺たち4人。ステラも一緒に、でしょ?」
「っ!……うん!」


テーブルの真ん中に、皆で手を合わせる。私も、絆創膏を巻いてない方の手を、勢いよく差し出した。

上に乗ったのは、ノアの手。温かくて、「ここにいていいよ」って言ってくれてるみたいで嬉しい。


「じゃあ、これからもよろしくな!」
「Neo‐Flash、登録者10万人」
「絶対に達成する」
「えいえいおー!」


ヤタカの声にみんなが反応した。
天井に突き上げた手が、光をつかまんと、先までピンと伸びている。

すごい一体感に、体がビリビリ痺れる。
今までにない団結力!


「(やっぱり私、Neo‐Flashが大好き!)」


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