推しにおされて、すすむ恋


「この企画は、ステラが考えてくれたんだよね?」
「うん!せっかくの野外撮影だし、ヤタカやノアやリムチ―の、新たな一面を見たいなーって思って!」
「コメントがたくさん来てるよー。〝ステラちゃん、さすが!〟〝私たちリスナーの事よく分かってる!〟だって~」


「撮影モード」に入ったリムチ―は、ドライな性格を封印したみたい。素では信じられない明るい声で、話しかけてくれる。


「企画としては最高に面白いけどさ。俺らからすると、最高に恥ずかしいよな?」
「これは順番が重要になってくるよね」
「俺、真ん中がいい!最初と最後だけはぜったいヤだ~!」


カメラの横に置いたパソコンを見ると、次から次にコメントが流れている。


「〝特別企画、楽しみです〟ってコメントきてるぜ。あと〝最初はリムチ―がいい〟だってよ。よかったな!」
「いやいや最後のコメは、絶対ヤタカが後付けしたでしょー⁉」

「リムチ―、観念して。ちゃんとリスナーからコメント来てるから」
「え、まじ?トップバッター……俺?」


ガーンって効果音が聞こえそうなリムチ―に、またコメント欄が湧く。良かった、みんな盛り上がってくれてるみたい!

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