太陽に手を伸ばす少女
□□□


深夜3時。
スマホのけたたましい着信音で目が覚めた。

パソコンを開いたまま、寝落ちしていたらしい。


「……はい」

『あ、もしもし。縹です』

「……なんだよ、こんな夜中に」

『すみません、こんな時間になってしまって』


……あぁ。
そういえば夕方、何か分かったら連絡すると約束していたなと思い出した。


「…で、何が分かったんだ？」

『時間が無いので簡潔に話します。簡単に言うと真央はツキの地位を狙っていたんです』

「は？なんで、湯江真央はツキの事…」

『そうです。でもその内に相違点が現れた。“自分だったらもっとこうするのに”、“自分だったらもっと上手くできるのに”って』


寝惚けていた頭がスっと我に返ったのが分かった。


『今、その仲間に聞き出したんですけど。……ツキ、そこに居ますよね？』

「あ？居るよ、多分今頃寝てんだろ」

『本当ですか？確認してください。真央はツキを殺すつもりです』

「っ、」


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