太陽に手を伸ばす少女


「僕が殺して、ルナちゃんの代わりを僕が務めるの」

「はっ、ついに頭がおかしくなったな」

「だからもうお前がルナちゃんのお気に入りだろうがなんだろうが関係ない。僕がルールになるんだから」


話の流れが分からないけど、ここに居たら危ないという事はなんとなく分かった。

腕に力を入れ、起き上がろうとしても瞬間に頭に痛みが走り起き上がれない。
ガンガンと続けで殴れているようだ。


「邪魔するならほんとに殺しちゃうよ?」

「殺せよ。殺せるもんならな」

「…舐めてんなぁ」


クククッ、と笑ったと共にカチャッという音がした。
真央が蒼井さんに銃口を向けているのが見え、ブワッと鳥肌と冷や汗が吹き出る感覚がした。

殺されてしまう。
このままではきっと私だって。




『うわぁぁぁっっ!!!』




その時、今までの痛みとは違うものが頭を襲った。
グッと締め付けられるような痛さが私を襲う。

そして、いつかのあの日のようにザザッっと頭に映像が流れてきた。


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