太陽に手を伸ばす少女

ハナが呼んでくれた、久しぶりに会う面々達。
浅田と真央が運ばれて行く。


「…ルナさん」

「何?」

「えっと、」

「……また後で、合流で」

「っ、はい!」


深く頭を下げた後、仲間と一緒に2人を連れて弥生は倉庫を出て行った。

…淡々と、自分の口から指示が出る。

その中心でハナは所在なさげに私を見つめたまま突っ立っていた。


「ハナ」

「あ、ごめん。俺も何かやる事…」

「ごめんね、心配させたよね」

「…………ほんとに、記憶戻ったのかよ」

「うん」

「俺の事、覚えてんの」

「覚えてるよ」

「……名前、呼んで」

「ハナ」

「……ルナ、」

「うん、おいでハナ。あぁ、それとも後でがいい?」

「……後で、ゆっくり、」


まるで幼子のようにゆっくり私に近付いてゆっくり私の背中に手を回す。
ぎゅっと、確かめるような抱き締め方に申し訳なさが生まれた。

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