太陽に手を伸ばす少女


仲間殺しは決してご法度ではない。
身内で殺し合いなんて下っ端の方ではよくある事だ。

だから、殺そうと思えば俺は縹の事を殺せる。

でも奴はルナさんのお気に入り。
手を出せば俺はまたルナさんを裏切る事になる。

あ、でも縹を殺し裏切り行為だとルナさんに怒られて直々に殺されるのは…いや、むしろ。


幸せすぎるのでは。


失礼します、と部屋を出てまた地下室へと向かう。




「……ふっ、可愛いなあ」

「あ?何が?」

「ハナは知らなくていいよ、知らない方がいいと思う」

「なんだよ、気になるだろうが」


そしてそんな俺の考えがルナさんに見透かされている事を俺は知らない。


END

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