太陽に手を伸ばす少女
わざわざそれを弥生本人に持って来させるとは。
「……この写真どうすんだよ」
「送るんだよ、この調査書と一緒に」
「はっ?あいつに?」
「え、うん」
「サツにチクられたらどうすんだよ。あいつはルナの事知ってんだぞ、それに…」
「言わないよ、絶対。仮に言ったとしても警察が私達を追えるはずがないしどうなるかなんてあの子は分かってるよ」
《調査書》と書かれた数枚の冊子をパサっと俺の前に出しニコリと笑った。
《 積木 弥生についての調査書》
と中には書かれていた。
─────『…俺は、……俺が、羽宮を幸せにしたいと思ってる』
─────『……そんなの、本望です』
つくづく兄弟揃って呪われている。
これもまた日常なのだと思う事にした。