太陽に手を伸ばす少女
「…記憶がないから俺の事分からないんだっけ?俺の名前は蒼井 縹だ。好きなように呼べばいい」
「えっと、蒼井さんと私はどういう関係なんですか?」
私のその質問に蒼井さんが固まった。
そして考え込んでいる。
「………………トモダチ」
「…だいぶ間がありましたけど」
「うるせぇな!俺とお前がどんな関係だとか今まで考えた事なかったんだよ!」
なんだそれ、友達かそうじゃないかくらい考えなくても分かるだろう。
反応的に付き合っていたわけでもなさそうだし、本当に友達だったんだろうか。
やっぱり久住さんに言うべきかな。
本当に友達なら何か知ってるかもしれないし。
《今日の夜、時間空いてますか?》
とりあえずメールだけでも送っておこう。