太陽に手を伸ばす少女
血塗られた私の過去に恐怖を抱きつつも私は…。
「明日も学校だろ。早く風呂入って寝ろ」
「……はい」
これ以上何を言っても教えてくれないのは分かっているけど、こうも教えてくれないとやっぱり気になってしまう。
「最近眠れてんのか」
「え、まぁ…」
「そうか」
「あ、久住さん。私のこのピアスって全部自分で開けたんですか?」
麟くんにも指摘されたピアスの量。
両耳合わせて10個もの穴が開いていて、今の私からしても、らしくないと思う。
「俺と出会った時はまだ少なかったけどな。自分で開けてたと思うぞ、気付いたら増えてるし」
こんなに開けてたのか、と久住さんは呟いた。
「……私って、不良だったんですか?」
そうすれば色々と腑に落ちるところがある。
このピアスの量もあの、血だらけな現場も。
「ふははっ、そうかもな」
頭をぐりぐりと雑に撫でられ、やっぱり教えてくれない久住さんにムッとした。