あのね、わたし、まっていたの ~慈愛の物語~ 【新編集版】
その翌日、校門を出ようとした時、いきなり寒田が現れて腕を掴まれた。
「待ちなさいよ。なんで公園に来ないの?」
答えなかった。
「今日は来なさいよ」
首を横に振った。
「逆らう気? そんなことできないからね。あんたは家来なんだからね」
寒田と黄茂井がわたしの腕を掴んだ。
無理やり連れて行かれそうになったので、わたしは腰を落として踏ん張った。
しかし、体の大きな二人に勝てるわけがなかった。
「あんたの場所はここ」
引きずられるようにして連れて行かれた公園のベンチに座らされた。
「私たちが帰るまでここを動いたら!」
寒田がわたしの顔を平手打ちする仕草をした。
黄茂井がわたしの足を蹴る仕草をした。
恐ろしくて体が固まった。
やっと逃れられたと思ったら地獄の日々が再びやってきた。
当然のように学校のある日は図書館へ行けなくなった。
図書館という親友に会えるのは日曜日だけになった。
わたしは指折り数えて日曜日を待つようになった。
「待ちなさいよ。なんで公園に来ないの?」
答えなかった。
「今日は来なさいよ」
首を横に振った。
「逆らう気? そんなことできないからね。あんたは家来なんだからね」
寒田と黄茂井がわたしの腕を掴んだ。
無理やり連れて行かれそうになったので、わたしは腰を落として踏ん張った。
しかし、体の大きな二人に勝てるわけがなかった。
「あんたの場所はここ」
引きずられるようにして連れて行かれた公園のベンチに座らされた。
「私たちが帰るまでここを動いたら!」
寒田がわたしの顔を平手打ちする仕草をした。
黄茂井がわたしの足を蹴る仕草をした。
恐ろしくて体が固まった。
やっと逃れられたと思ったら地獄の日々が再びやってきた。
当然のように学校のある日は図書館へ行けなくなった。
図書館という親友に会えるのは日曜日だけになった。
わたしは指折り数えて日曜日を待つようになった。